こんなに美しくて静かな香港カフェ、見たことありますか。
唐樓の中にひっそり佇む「大和堂」は、まるでタイムトリップしたような空間でした。
映画「トワイライトウォリアーズ」の展示のあと立ち寄りました
香港のレトロカフェ「大和堂」とは

香港の街を歩いていると、ふと時間が巻き戻ったような感覚になる場所があります。
そのひとつが、九龍城エリアにあるレトロカフェ「大和堂」。
唐樓と呼ばれる昔ながらの建物の中に、静かに佇むこのカフェは、香港の喧騒から離れて、ほっと一息つける空間です。
大和堂の概要
店名
大和堂咖啡店
所在地
九龍城衙前塱道24號(24 Nga Tsin Long Road, Kowloon City, Kowloon)
MAP
営業時間・定休日
営業時間:毎日 8:00〜18:00
公式サイト
Website https://www.taiwotang1932.com/
Instagram https://www.instagram.com/taiwotang1932/
唐樓に佇む象徴的な建物

大和堂が入っているのは、香港の伝統的な集合住宅「唐樓」。
外観はどこか懐かしく、窓枠やタイルの色合いがレトロで、写真映えも抜群。
まるで昭和の喫茶店のような空気が漂っていて、初めて訪れたのにどこか懐かしい気持ちになります。
元薬局からカフェへ──2018年のリノベーションストーリー

実はこの場所、もともとは薬局だったんです。
2018年にリノベーションされて、今のようなおしゃれなカフェに生まれ変わりました。
棚の一部には、当時の薬瓶や看板がそのまま残されていて、歴史の面影を感じることができます。
「過去と現在が共存する空間」って、こういう場所のことを言うんだなって思いました。
スマホ注文とかわいいメニュー表

注文はQRコードをスマホで読み込むスタイル。
初めてでも使いやすくて、言語の壁も感じませんでした。

香港のカフェではよく見かける方法ですが、大和堂のメニュー表は特にかわいくて、見ているだけで楽しくなります。
イラストやフォントのセンスがよくて、どれを頼もうか迷ってしまうほど。
映画の展示帰りに立ち寄った思い出

この日は、映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦 九龍城砦』の展示を見た帰りでした。
作品の舞台となった九龍城砦の世界観に浸ったあと、どこか静かで余韻を味わえる場所を探していて、たどり着いたのがこのカフェ。
展示の中に登場した「叉燒煎蛋飯」と似たメニューがあったりして、映画の世界がまだ続いているような気がしました。
大和堂は、そんな“映画「トワイライトウォリアーズ」の展示のあと”にもぴったりの場所です。
大和堂のおすすめメニューと体験
香港版どんぶり飯「黯然銷魂飯(叉燒煎蛋飯)」も味わえる

メニューを見てすぐに目に留まったのが「黯然銷魂飯」。
チャーシューと目玉焼きがのった香港版どんぶり飯で、展示にも登場していた所謂「叉燒煎蛋飯」のことです。
映画の中で主人公が卵なしの「叉燒飯」をがっついて食べていたあのシーンを思い出しました。
映画の世界と現実がつながったような、不思議な感覚でした。
バラ香るコーヒーとアップルパイの優雅な時間

実はこのとき、そこまでお腹は空いていなかったんです。
でも、どうしても一息つきたくて、バラの香りのコーヒーとアップルパイを注文しました。
席に運ばれてきた瞬間、思わず「かわいい…」って声が出ちゃうほど。
粉砂糖でお化粧されたアップルパイと、バラの花びらが浮かぶコーヒー。
見た目も香りも、素晴らしかったです。
ローズシロップと深煎りコーヒーの絶妙なバランス

まずは混ぜずに、コーヒーだけをひと口。
深煎りの苦味がしっかりしていて、それだけでも十分美味しい。
そこにローズシロップを混ぜると、ふわっと広がる甘くて上品な香り。
酸味のないコーヒーと、ローズシロップの甘さが絶妙に調和していて、思わず目を閉じてしまいました。
「来てよかった」と心から思える味でした。
粉砂糖でお化粧されたアップルパイの美しさ

アップルパイは、表面に粉砂糖がふわっとかかっていて、まるで雪化粧みたい。
焼き色も美しくて、フォークを入れるのがもったいないくらい。
サクサクの生地と、ほんのり温かいリンゴの甘さが口の中でほどけて、幸せな気持ちになりました。
見た目も味も、丁寧に作られているのが伝わってきます。
価格は少し高め、それでも価値ある空間

このセットで83香港ドル。
香港のカフェ相場にしては少し高めかもしれません。
でも、静かな空間で、香りと味をゆっくり楽しめる時間は、何ものにも代えがたい。
「時間と空間を買う」って、こういうことなんだなって思いました。
観光地の喧騒から離れて心を整える場所として、私はこのカフェに価値を感じています。
雰囲気をVlogで体感しよう|香港映画ってやっぱり素晴らしい!
実際に大和堂を訪れた様子をVlogにまとめました。
映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦 九龍城砦』の展示を観覧後、利用しました。
臨場感を味わいたい方は一緒にお楽しみ下さい。
レトロとモダンが融合した癒しのカフェ空間で一息

展示の余韻を胸に大和堂で過ごした時間は、まるで旅の中の静かなページのようでした。
唐樓のレトロな空気と、モダンなカフェの心地よさが絶妙に混ざり合っていて、 コーヒーの香りに包まれながら、私はただ静かに座っていました。
香港って、にぎやかでエネルギッシュな街だけど、 こういう場所があるからこそ、旅が深くなるんだと思います。
「また来たいな」って、素直に思えたのは、きっとこの空間が私の心に寄り添ってくれたから。
もしあなたが香港でちょっと一息つきたいと思ったら、 大和堂で静かな時間を味わってみてください。
きっと、あなたの旅にも、心をほどく静かな時間が見つかるはずです。
